ぶくりぶくり。


嗚呼。

どこだろうか。
ここは？


少し息苦しいのは

水の中、

だからなのだろうか。


頬や体に当たるのは

さらさらした

水。


そうか。

私は。

沈んでいるのだ。

水の中へ。

水の底へ。



ぶくり。ぶくり。



ぶくり、ぶくり。





しばらくすると、感触が変わる。

ずいぶんとべとべとしたような。


嗚呼。

是は、泥？

底に溜まっている泥だろうか。


そうか。

底まで私は沈んだのだ。


水の底へ。



ずくり、ずくり。

嗚呼。

沈んでいく。


泥の中へ。

泥の底へ。



少し息苦しいけれど。


身体にまとわりつくのは、重たい泥。


苦しいけれど。



呼吸をするのは嫌だった。



泥を吸い込んで咳き込むのは嫌だった。

泥を吸い込むなど！

汚れた泥を吸い込むよりは、

窒息して死んだ方が数倍も、イイ。




ずく、ずくり。












そのうちに。


苦しいけれど。

気持ちがいい。



このまま。



泥の中で。

沈み続ける泥の奥底で。



ずぶりずぶり

ぬくりぬくり

ぬぶりぬぶり。





嗚呼。

嗚呼。


沈んで行く

沈んで逝く。



落ちていく

墜ちて逝く。
























どこからか、声がする。



好きな声だ。

わたしの、好きな声。







　　　　　息をしろ。


　　　　　



　　　　　息を。






















　　　「…　っ　　く。はっ　………　あ　　あ。」



　　　「…馬鹿者。」












時々襲う痛み

快感を伴って。



身体を蝕む辛さ。

そして、


それ以上の幸せ。




きっと小さなものであっても



あなたと共にいられるのなら




泥の底にも、共に


堕ちて行く。


沈んで行く。




逝こう。

何処までも。





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　endless

むつきさんから戴いた言の葉です。この絵をイメージして書いて下さいました。有難うございます！

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