さざなみ(潮騒)



よせる波が
季節風に
大きくうねる
日もあるように

悲しみにも
様々な日々が
凪や
うねりがあるのです


( 背を押す風
 塩を薄める雨
 表を熱する日の光)


悲しい
悲しい
悲しい

大海も
一粒の涙を
辛く感じることは
あるのでしょうか

私は
一滴
頬を伝う潮が
苦い




高校時代の友人が姫(金魚)の訃報を知り、送ってくれた詩です。彼女も可愛がっていた猫を亡くし、立ち直ろうとしながらこの詩を書いたそうです。私が絵を描いたのと、同じ感じかな。
気持ちの整理をつけるために、生きている者は逝ってしまった者に対して何かをしたがるのでしょう。

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